ブルたん、コミック『あずみ』の大ファンなんです。まあ買わずにマンキツでマンキツしちゃってますが。先日、WOWOWで映画『あずみ2』がやってたんで観ました。1作目がたいしたことなかったので期待してなかったんですが、2作目はかなり良かった!

まず、敵がイイ!
敵の親玉に、平幹ネエさん!
『けものみち』といい本当に元気なネエさん。オカマの老後は華々しいわ…。
そして、最初は仲間のように見せかけて途中で裏切る女忍者に、栗山千明!
代表作『死国』『バトルロワイアル』『キルビル』の血なまぐさい女優ナンバーワン。
さらに、甲賀忍者の頭に、高島礼子姐さん!
あずみに対してブチ切れお江与な演技で
「なんぼのもんじゃぁ! 男も知らん、世間も知らん、生きとる意味もわからん女子があ!」と叫んでヘンな得物振り回して戦います。
しかも、平幹ネエの愛人も兼ねてて、ベッドシーンまで…。
実際には絶対高島さんがタチで平幹ネエさんがネコのはず。
ついでに、根岸季衣まで出演!(ちょい役の婆さん)

とオカマポイントはここまで。

『あずみ』の魅力って、美少女が最強の刺客、そして次々に現れる敵たち…みたいな王道的にヒキのいい設定ももちろんあるんですが、「平和な世のために、謀反を起こす種を枝打ち(抹殺)するのがあずみの使命」という、人一番ピュアな主人公の抱える矛盾と苦悩をきっちり描いている点だと思うんですね。

今回の映画はそこを大きくクローズアップしてくれていて、すごく好みの脚本でした。調べてみたら、脚本に川尻善昭が参加してる。『妖獣都市』『レンズマン』とかの大好きなアニメ系のクリエイターです。でもって1作目の監督が北村龍平だったのに、2は金子修介。全体的に、バイオレンス系から特撮系のスタッフに変わったおかげで、個性的な敵キャラ含め、よりコミック的なサービス精神にあふれた内容になってます。

ところで、栗山千明が、ほぼ負けると分かっていてあずみに切りかかるシーンで、「それが私の使命だから」と言うんですが、こういう敵サイドの覚悟を表すセリフってツボです。

まさしく『あずみ』のテーマなんですが、本質的に戦いとはそれぞれの真実のぶつかり合いなので、引いて見ると、善悪のモノサシは通用しない。だからこそ敵側の主義や覚悟をきちんと描こうとしている演出が入るとグッと深みが増すもんです。

横道それますが、ブルたんオタク期の心のアニメ『戦え!イクサー1』で、戸田恵子が熱演する敵役イクサー2も「私はお姉様を殺すために作られた。ただそれだけ」とクールに言って登場しました。前半の強気意地悪セリフ連発もオカマ好みなんですが、物語後半で結局負けが見えた時にもう一度、「私はお姉様を殺すために、ただそのためだけに作られたイクサー2だ!」と言って戦い続けるんですよ。コレぞ敵役の覚悟と美学。命賭けで立ち向かう心は、善悪など吹き飛ぶくらいに美しいのです。

『あずみ2』でも、栗山千明に続き、高島礼子も平幹ネエさんも、それぞれの想いを吐き出して死んでいってくれて満足でした。敵役にも平等に愛のある脚本ってええわー。