2006年04月

あずみ2に観る敵役の美学(ネタバレあり)

ブルたん、コミック『あずみ』の大ファンなんです。まあ買わずにマンキツでマンキツしちゃってますが。先日、WOWOWで映画『あずみ2』がやってたんで観ました。1作目がたいしたことなかったので期待してなかったんですが、2作目はかなり良かった!

まず、敵がイイ!
敵の親玉に、平幹ネエさん!
『けものみち』といい本当に元気なネエさん。オカマの老後は華々しいわ…。
そして、最初は仲間のように見せかけて途中で裏切る女忍者に、栗山千明!
代表作『死国』『バトルロワイアル』『キルビル』の血なまぐさい女優ナンバーワン。
さらに、甲賀忍者の頭に、高島礼子姐さん!
あずみに対してブチ切れお江与な演技で
「なんぼのもんじゃぁ! 男も知らん、世間も知らん、生きとる意味もわからん女子があ!」と叫んでヘンな得物振り回して戦います。
しかも、平幹ネエの愛人も兼ねてて、ベッドシーンまで…。
実際には絶対高島さんがタチで平幹ネエさんがネコのはず。
ついでに、根岸季衣まで出演!(ちょい役の婆さん)

とオカマポイントはここまで。

『あずみ』の魅力って、美少女が最強の刺客、そして次々に現れる敵たち…みたいな王道的にヒキのいい設定ももちろんあるんですが、「平和な世のために、謀反を起こす種を枝打ち(抹殺)するのがあずみの使命」という、人一番ピュアな主人公の抱える矛盾と苦悩をきっちり描いている点だと思うんですね。

今回の映画はそこを大きくクローズアップしてくれていて、すごく好みの脚本でした。調べてみたら、脚本に川尻善昭が参加してる。『妖獣都市』『レンズマン』とかの大好きなアニメ系のクリエイターです。でもって1作目の監督が北村龍平だったのに、2は金子修介。全体的に、バイオレンス系から特撮系のスタッフに変わったおかげで、個性的な敵キャラ含め、よりコミック的なサービス精神にあふれた内容になってます。

ところで、栗山千明が、ほぼ負けると分かっていてあずみに切りかかるシーンで、「それが私の使命だから」と言うんですが、こういう敵サイドの覚悟を表すセリフってツボです。

まさしく『あずみ』のテーマなんですが、本質的に戦いとはそれぞれの真実のぶつかり合いなので、引いて見ると、善悪のモノサシは通用しない。だからこそ敵側の主義や覚悟をきちんと描こうとしている演出が入るとグッと深みが増すもんです。

横道それますが、ブルたんオタク期の心のアニメ『戦え!イクサー1』で、戸田恵子が熱演する敵役イクサー2も「私はお姉様を殺すために作られた。ただそれだけ」とクールに言って登場しました。前半の強気意地悪セリフ連発もオカマ好みなんですが、物語後半で結局負けが見えた時にもう一度、「私はお姉様を殺すために、ただそのためだけに作られたイクサー2だ!」と言って戦い続けるんですよ。コレぞ敵役の覚悟と美学。命賭けで立ち向かう心は、善悪など吹き飛ぶくらいに美しいのです。

『あずみ2』でも、栗山千明に続き、高島礼子も平幹ネエさんも、それぞれの想いを吐き出して死んでいってくれて満足でした。敵役にも平等に愛のある脚本ってええわー。

自由な一週間

先週の月曜日に、ノブと別れてフリーになった俺。
実は、日記ではあまり使わないように心がけてきたのですが、3年4ヶ月の間に変化した決定的な事柄の一つに、プライベートでの一人称が「俺」になったということがありました。ガーン。
ネタじゃないのよホントなの。一人称FTM。
もちろん、使い分けとしてのアタシとか、おらぁ(泥まんじゅう食う風)とかオイラ(ガッチビ風)とかも引き続き使用中ですがね(一部ウソ)。


まあ、とにかく。
月曜日は、久々のフリーライフが始まった日。
僕らがまた新しい幸せを探し出す一番最初の日。

火曜日は、バディ大好評連載中の『エスムラルダの部屋』対談収録で、エスムラルダ、そして『アタックナンバーハーフ』配給会社のオカマ女・ゆみと三人で会い、仕事後にそのままレズ友がやってるバーで
「アタシたち三人ともフリーだね。イエーイ!」と飲む。
なんか巻き込まれるかんじで幸先悪いわー(ひどい)。
とか言いつつ、エスムの薄らこっ恥ずかしい近況報告を聞いたりもしましたがウフフ。

水曜日は、来月号のバディで紹介する映画『嫌われ松子の一生』の試写に。
詳しくは記事を見てちょうだいなかんじだけど、もうね、本当に素晴らしかった。最高にセンスの良いエンタテイメントで、かつ最高に愛にあふれた作品でした。
公開したらまた絶対観に行きます。
ぶっちゃけ、俺様はブロークバックよりさらに大量に泣いたし、感情移入しました。
そして松子はマツコでした。
オカマ必見太鼓判!

木曜日は、オカマとして押さえておこうと『プロデューサーズ』を観る。今一番ホットというか暑苦しい俳優、ウィル・フェレルのドイツネタは全然ピンとこなかったけど、やっぱりオネエネタ周辺はホッとしますね。楽しい映画でした。

金曜日は、編集部反省会(毎月いろいろ反省してんのよ)を終え、取材絡みでエースのピンハにちょっとお邪魔して、その後じっく&リオと、オカマとOLに人気の焼き鳥屋『はなまる』で飲みました。「ブルたんが次に付き合うべきオトコ」について、二人からいろいろな呪い、じゃなかったアドバイスをもらったり。

土曜日は、セックス。キター。相手は年下の強面ヒゲボウズの巨根くん。ガーン。リバ同士なので掘ったり掘られたり(毎度迷惑情報)。かけたことはさんざんあっても、まともにかけられたことは一度もなかったのに、初めて胸元あたりからオシッコを浴びちゃいました。そしたら匂いにやられて「う…(最初は一応あえぎ声風)うう……オオエッ!! うボォエーッ!!」と思い切り目の前でオエップ連発。失礼なことしちゃったテヘッ。ゲロ吐きプレイにならなくて良かったです。

日曜日は、優雅に御苑沿いのカフェで。特大ジョッキ野菜ジュース1050円を優雅にがぶがぶ飲んだ後、取材でアドボの『ANSWER』にお邪魔。いろんなおもしろい人がいて、取材しつつ興味津々でパフォーマンスを拝見しました。


(まだ見ぬ)恋人よこれが私の一週間の仕事です。
テュラテュラテュラテュラテュラテュララー
どんなフリーアピールよ…。

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御苑の桜のじゅうたんの上で。テュラテュララー(しつこい)

輝く未来が欲しかったら立ち上がろう

日曜は、『Rainbow Talk 2006 同性パートナーの法的保障を考える全国リレーシンポジウム 東京シンポジウム(第2回)同性パートナーとライフスタイル~医療・福祉・教育の現場から~』に行ってきました。正式タイトル、土ワイ並に長いわー。

実は、バディ最新号から始まった連載『尾辻かな子の虹色通信』は、ブルたんが担当させていただいてるのですが、それは個人的にもおっつんこと尾辻かな子さんの大ファンだからなんです(好き嫌いが仕事にむき出しなオカマ)。
立派なレズビアン&ゲイ・アクティビストは数多いけれど、こんなにも「モノを伝えるパワー」にあふれた人の出現は、衝撃的でした。伝えようとしている魂ももちろん素晴らしいんだけれど、その伝え方の美しさと的確さに、講演聞くたびにワクワクしてます。

やっぱ政治家って大事。その昔は、東郷健さんみたいな、爆弾持って突入~みたいな人でないとムリだったんだろうけど、今の時代は、おっつんよ。時代はあなたに委ねてるわよ。12年で1回必ずラッキーがまわってくるらしいよ。アタシはヌルンCHIHARU担当。
おっつんは確実に、日本に同性パートナー絡みの法整備を産みだすキーパーソンでしょうね。(もちろんずっとがんばってる赤杉ノブちゃんとかもだけど)

そんなおっつんが提案して、全国で開催されたこのリレーシンポジウムの最終回。ほかのパネラーも、ぷれぃす生島さんやおかべさんなど、自分にとってはおなじみだけど、ぶっちゃけすげー信頼してる面々。期待以上にためになる話ばかりでした。自分自身が聞いて感動したり興奮できる話も多かったけれど、何より、それを聞いた人達から次の波につながるような流れができていたのが、こういうイベントをやる意義ドンピシャなかんじで、本当に良いイベントでした。関係者の皆さんお疲れ様です。

もう一つステキだなーと思ったのが、会場大入り満員なお客の中に、意外なほど若い子がいたこと。しかもB系とかだったりしてかわいいのよー。もうね、本気で会場ナンパしたかったんですが、シンポジウムが汚れそうなので辛抱しました。ああ悔やまれる。隣に座ってた大学生も、話して分かったんですが、バディ最新号のグラビアやってた子で(つまりキレイ)、しかもシンポジウムの内容をちゃんとメモってたりしてるの。小池栄子が「巨乳はバカじゃない!」と繰り返し力説してきた通り、キレイでもマジメで立派な子はいるのねー。まあ、アタシがその走りなんだけどさー(うそ)。


さらにその後は、aktaに移動して『ACADEMIA at akta メンタルヘルスと性行動の関係 ~気分がさがってることとリスキーなセックスの関係って?~ 講師:日高庸晴先生(京都大学)』を聞いてきました。正式タイトル、土ワイ並に長いわー。

日高さんは、以前にバディでブルが『心の不安』特集をやった時にがっぷり組ませていただいた方なのですが(おっさんくさいが年下)、本当に、初めて会って京大の部屋で話し込んだ時に、「同じことを考えてた人がいた!」と大感動した人なんです。

今回は、大規模アンケート『REACH Online』の結果初披露ということもあって、最新のデータを見ながらいろんな問題を語る良い機会になりました。とりあえずアンケートで「いつ死んでもいいと思ってる」と答えるオカマがものすごい多かったのが象徴的だったかなー。刹那主義よ。立花理佐だらけよ。だから妖精伝説よ!(ブラックジョーク)


日曜昼間からマジメなテーマの講演をハシゴするなんて、ブルらしくない一日でしたが、この2本は本当にオカマの未来を考える鍵となるテーマだと思ってます。やっぱりバンソウコウより原因治療。輝く未来が欲しかったら立ち上がろう。アタシはヌルンCHIHARU担当。

あなたに溶けてしまいたい

締め切り時期の恒例ですが、ここんとこ毎日夜編集部に来て朝帰ってます。
水商売バイトを辞めたところで生活サイクルは水々しいまま。
「水は水に還るのよ」とは、どこかのママの名言ですね。

水といえば、チャン・ツィー演じるSAYURIさんも「瞳に水をたたえた娘」呼ばわりされていましたが、ブルも水のエレメント、蠍座宮に太陽を持つオカマです。
水は感情タイプ。愛情や情念の揺らぎの中で流れるように生きるのだとか。

自分の場合、さらに蠍座宮に、愛の金星、知性の水星までが集中していて、相当にサソリサソリした人間のようです。実はゆうべ編集部でマドモアゼルマリーの前任者の占いバアさんがホロスコープを見てくれたんですよ。


蠍座宮が象徴するものといえば…
完全な一体化願望。死。秘密主義。性器。支配星は冥王星。
ってどんなドロドロの星座やねん。


そう言えば、その昔、カルピスが水の中にゆるゆると溶けていくCM中に、短期間かかっていた斉藤由貴のアルバム曲『終りの気配』が大好きでした。

あなたに溶けてしまいたい 少年の瞳の海
誰にもわたし見せないで 今日の終わり 知らせないで



彼女は尾崎豊を、恋人ではないと、「そう…」と30秒くらい溜めて「同志」と言いました。
もちろんすかさず「同志かよ!」とツッコむポイントでもあるのですが、なにしろ詩人先生の言うセリフですから、考えるとけっこう深い。

パートナーというのは、凸と凹の組み合わせの場合、お互いの不足分を補い合い結束することで一塊のようになりますが、それはピッタリくっついているだけで、実はお互いの領域自体は侵していない。
これが全く同じカタチ同士だった場合は、組み合わさるのではなく、溶け合い重なることで真の一体化ができると言えます。でもそんなこと、人類補完計画が発動されないとムリですよね。溶け合う心がアタシを壊しますよね。


冥王星の公転周期は249年。有限の現実世界では決してかなえられないと分かっていながら、それでも抱きしめ合うたびに、このまま水のようになって溶け込んでしまいたいと内心願うのです。
って、願いがかなったら、さぞや相手は気持ち悪いだろうな…。


まあ、そんなスピリチュアルな旅はいいから、とっとと仕事しろってことですよね。
春のせいかしら。誰かロマンティック止めて。←歌ネタしつこい。
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