ゲイ雑感

少年らしさは傷口だけど僕のナイフ

80765799_56.jpg中谷美紀、結婚条件は「便座下げる人」

 女優中谷美紀(30)が結婚相手に求める条件は「使用後に便座をきちんと下げる」だった。中谷は28日、都内の書店で行った初エッセー集「ないものねだり」(マガジンハウス)の発売記念トークショーに出席。同著で「裏側の汚れた便座を女性が触らずに済むように戻してくれるとうれしい」とつづっている。結婚しない理由の大きな位置を男性の“便座問題”が占めているという。この日も「便座を下げていただければ、どなたでもいい」と笑わせた。(日刊スポーツ)




ブルたん、中谷美紀が大好きです。
サセコとのボケ女装シリーズで、「やだーナカタに似てるー、ナカタ…ニミキ?」というネタもやり続けてます(どうでもいい)。
そんな中谷さんは、女性タレントの中ではかなりビアンな噂がダダ漏れぎみ。でもそれに対して本人は、あえてカヒミ・カリイとベッドシーンをプロデュースしてみたり、連ドラ『恋するトップレディ』では共演の山口紗弥加とイチャイチャシーンをたっぷり表現してみたり、映画『力道山』の記者会見では「私のほうが奥さんが欲しいくらい」と言ってみたり、常にオラオラノリです。逞しい…。
やっぱり、「そっくりな人が二丁目にいるらしい」とか言っちゃう内面女の隠れゲイタレントに比べると、男っぷりが良いというか、「俺は言っても全然平気なんだぜー」とあのカン高い声で言ってるかんじがしますね。

今回のコメントも、すごくいいです。
実は、テラ出版の別フロアに昔『アニース』(女子向け雑誌)があった時に、トイレの中に「使用後には便座を下げて!」と貼り紙がしてあったのを、すごく印象的に覚えていました。
男仕様の状態であり、もしも女子だけの生活であれば永遠に見ることのない「上がり便座」というのは、ビアンからはより象徴的なビジュアルなのでしょうねぇ。

最新主演映画のほうも『嫌われ松子の一生』だし。
これ聞く度に、マツコ・デラックスバージョンの話のほうがおもしろいんじゃないかとは思いますが。タイトル同じで。(まだ生きてる)


とまあネタのほうも尽きない中谷さんですが、歌のほうも大ファンなんです。
もちろん『お誂え向きのDestiny』by KEY WEST CLUBじゃなくて、坂本教授タンにプロデュースしてもらってからね。(実はKEY WESTも好きだが)


君の誇りを汚すものから
君を守っていたい
野蛮な街に心が
負けてしまわないように

偽りだらけのこの世界で
愛をまだ信じてる
少年らしさは傷口だけど君のKNIFE
(『Mind Circus』)


音も、ポップな仕事の時の坂本龍一という聴き良いかんじで、中谷さんのやや金属的な高音にはピッタリです。そして何より詞が素晴らしいの。『Mind Circus』とか『天国より野蛮』とか売野雅勇氏とのシリーズが最高です。
基本的に恋愛系ではなく、「絶望的な世界の中に賭ける望み」みたいなものがテーマになってることが多い。宮崎駿哲学にもつながる、ブルたんの好物魂なんです。
しんどい時はよく、キレイで強い鬼レズ姉貴にこの歌を歌って励ましてもらってますよ(再生ボタンで)。ありがとう美紀ネエ!


君を土足で辱める
悪夢から君を救いたい
天国よりも野蛮なのに
時々世界は美しくて

笑った君を抱きしめると
気が触れそうな気持ちになる
天国よりも野蛮なのに
空の青さに泣きたくなる
(『天国より野蛮~WILDER THAN HEAVEN』)

黒ひゲイ問題で切なく思った

話題になってるようなので、ブルたんも思ったことを書いてみようと思う。
「やばい、今のうちにおもちゃ売り場走って買っておこう!」
って、レベルひっく~。

まあHGちゃんに関しては、主にリブ寄りの視点から「あの芸風は良くない」という指摘が前々からあったわけですが、ブルはそういった意見も理解しつつ(怒りたい人は怒るべき)、彼に関しては直感で「別にいい」と思ってました。もうこれはセンスの問題よね。
バディで直接インタビューさせてもらった感想を言えば、本人は、売れた芸風を必死に演じるマジメなノンケ芸人さんなわけです。でもゲイ雑誌や、ゲイイベントへのビデオ出演などはちゃんと受けて、ゲイに向けてのリップサービスができる程度には、ゲイシーンに気遣いもしてる人だと思います。
もちろん、本人の姿勢とメディアが与える影響は別でしょうが、彼のやっているエロ売りは、ノンケに対して同性愛者イメージを貶めることよりも、ゲイ自身の持つ「ゲイ=エロ寄り」という事実への後ろめたさをくすぐってしまうことが、よりゲイの反感を買う原因のように思えるのです。あと、番組とか見てて感じるのは、子供達は彼を、「ダークヒーロー+おもしろいお兄ちゃん」的にむしろ好感とか憧れの気持ちを持ってると思うんですよね。ノンケっぽくて下品だけど、そんなに「現実の同性愛者」への悪い影響を与えるとは思わないんだけどなぁ。ノンケのお笑いだろうが何だろうが「ゲイキャラの視認性」大ブレイクという意味では確実にゲイ側が利用できるプラスの面だってあるはずだし。

そして今回、おもちゃ化された時点で、企業への抗議として、ついに一部のゲイのアンチ・レイザーラモンな感覚がカタチとなったわけですねー。

多分、今回抗議したのは本当に教育と同性愛のことをまじめに考えている方達だと思うので、心苦しいのですが、「お笑い/バラエティ」のフィールドに対して抗議するってのは、そもそもが差別感やデフォルメをウリにしているジャンルなだけに、周囲からは違和感を覚えられやすい行為になってしまったと思います。
現実問題、ミクシィ内の「レイザーラモン住谷forハードGay」という、HGちゃんのファンコミュ「ゲイ向き」だけで、2718人という衝撃的な人数がいるんですよね。俺様の管理する三田佳子先生のファンコミュ「三田佳子 女優女優女優!」はゲイに限らないのに144人ですよ。三田先生をなぜもっと支持しないか! とまあ、いまいましいくらいに、HGちゃんはゲイ側からもものすごい人気あるんですね。
これを「差別ノリに気付かない愚かなゲイ自身」と言うことだってそりゃできるんでしょうが、バランスはやっぱり悪そう…。

自分、ミクシィのパレード写真削除疑惑とかバディ取材拒否についてはネチネチ噛み付いたくらいですから、十分に噛み付き癖のある狂犬オカマです。ただ今回は、ミクシィの時以上にゲイ側の賛同が得にくい状態かもしれません。
自分もミクシィの時に、「何、バカが噛み付いてんだ」みたいなこと書かれてた日記も目にして、内心「なんだお前~。バカバカ言うお前のほうがバカだ!」とか小学生レベルの地団駄踏んでました。そういう意味では、今回の発信者の方がゲイ自身にいろいろ言われているであろう心中を察すると切なくなります。

まあ何にせよ「ゲイと社会」に関する話が盛り上がるネタがあるっていいことだ。

クリスマス直前にノンケの結婚を祝う女装

結婚式の二次会でエスムと一緒に女装してきました。
つうか、一個前の日記も女装報告じゃん。これじゃ女装したことを嬉々として語りたいだけの人生みたいじゃん。まあ、そんなもんかも。

クリスマスイブイブ(間違った表現)に、人様のそれもノンケ様の恋なんて祝うわけねーじゃん、と普段なら思う正直者のブルたんですが、今回は『アタックナンバーハーフ』などでお世話になった映画会社クロックワークスの女社員の結婚、しかもお相手は映画『CUBE』の監督ビンチェンゾ・ナタリということで、営業魂+ミーハー魂の両方がくすぐられお引き受けしました。

予想通り、会場は映画監督やら俳優やらの業界人いっぱい。ナウシカや由紀さおりを、浅野忠信たんに見てもらっちゃった。絶対あとでブルボンヌの濡れ場演技をオカズにするんだろうな…。でも浅野くん、髪はもっと短いほうがいいよね。腰まであったわ。
そして、あと数日したら、北村龍平監督からブルボンヌ宛に『あずみ3』主演のオファーが(上戸彩からブルボンヌへ剣を手渡すという話題作りも)、三池崇監督からエスムラルダに『着信アリ3』怨霊役のオファーがあると思うんだ。あたし、自信あるんだー。

ショウ終わった後、場違いな女装が会場でそのまま酒飲んでたんですが、なんと新婦が新郎のビンちゃんを見つめながら、バングルスのエターナル・フレームを歌いだすという演出が始まりました。長瀬クンも歌ってたくらいだから、そりゃ有望外人モノにした女も歌いたくなるんだろうけど。
DO YOU UNDERSTAND? とかのDO YOUで始まる歌詞に、いちいちビンちゃんが「YES!」「ハイ!」と合いの手を入れていて、ああ、結婚式っていいわねーと思いましたよ。

先日結婚したエルトンおばさんも、うちうちのパーティじゃウェディング・ドレス着てはじけてたらしいから、早く日本のオカマ達も結婚できるようになって、ああいうこっ恥ずかしいことをどんどんやってほしいもんです。

今さらカミングアウト

先週一週間、バンコクに行ってました。バンコクのパレード&最新情報を取材したりしたのですが、遅れて、同居人おまことブルママがバンコク入りし、後半は3人で過ごしたのです。なんでわざわざママを旅行に誘ったかというと、それは…カミングアウトしたかったから…(ガーン)。

ブルたん、34歳。ゲイゲイまみれウンコまみれな人生を送ってきたくせに、ママにはなぜかカミングアウトしてませんでした(むしろそっちがガーン)。パパは離婚後、とっくにおっ死んぢまってるし、親戚にほとんど愛着はないので、カミングアウトすべき相手はもはや母親だけだったのですよ。

まあ、ママは元11PMガールズ→地方のスナックママというアバズレめいたコースの女なので、いわゆる「堅い親」の成分はまったく無し。言っても問題ないのは分かっていましたが、1年に1日、実家に帰るか帰らないかの状態で、言い逃げみたいに伝えるのはどうもイヤだったんですね。でも岐阜みたいななんも無いところに(在岐阜の皆さんごめんなさい)何日も泊まってたら、田舎モノになってしまう~(球磨子)と思ったので、ずーっと言いそびれていたのでした。

でもここ数年「アンタどこで働いとるのー?」「取材で名古屋って何の取材ー?」などと聞かれるたびに、「いろんな情報を載せてる雑誌の出版社だヨ!(曖昧)」「イベントの取材だヨ!(ほんとは女装出演)」とか答えていました。プライドレスな行為です。
自分の場合は、言っても相手は傷つくようなタマじゃないし、お仕事自体がソレなのだから、どう考えても言うべき位置にいるわなーとは思っていたので、バンコク旅行に誘ってみました。なぜかおまこに行きの引率は押し付けて。

で、合流した最初の夕飯。オカマに人気のカフェレストランで、おまことママと三人でタイ料理を食いながら言いました。「前から欲しいって言ってたうちの会社の名刺、あげる」と言って、テラ出版の名刺を差し出すと「うん? ガイ・ライフ・マガジン?」と読みだすママ。おめー英語弱いなオイ。「それはゲイ・ライフ・マガジンって読むんだよ」と答えると。「あーん、なるほどー」とか言いやがりました。
「そう、僕はね~ゲイなの~」とニヤニヤしながらカミングアウト(ヌルい…)。向こうもニヤニヤしながら「やっぱりねー」と答え。嗚呼。親子揃ってユルユル。


ママとしては、自分が10年くらい前から「結婚しないと思うから、孫は期待しないで」と言い続けてたことと、おまこと16年も同居していること、去年実家に連れていったノブが見た目ヒゲデブのくせにあまりにもナヨナヨしていたこと、などから、多分そうだと思っていたそうです。すばらしい推理力! つうかバレバレだろうが。

その後は、好奇心いっぱいのママが素朴な疑問を次々に出してくるので、「性指向と性自認の違い」というリブっぽい解説から、「レイザーラモンHGはノンケ」という旬のネタまで、おそらく日本でも上位クラスのゲイ情報職人と思われるブルたんが軽やかに解説してさしあげました。一瞬だけ「どうしてそうなったんだろうねー」みたいなことを言い出したので「理由なんてわかんないわかんない! 今幸せだからどうでもいいよそんなもん!」と念を押したり。さらに「ノブくんは、まことさんとの同居にヤキモチをやかないの?」とか「あんた性病には気をつけてるの?」という鋭い質問もされてギギギとなったり…。

でも本当に何のギクシャク感もなく、その後の日々は象に乗ったりして過ごし、最終日には在タイの日本人ゲイ二名と合流して、5人でお食事。うち一人は、元オーバーワークプロの創立時メンバー、プリンセスめい子や釜愚痴ホモ恵さんの同僚だけあって、観光バー並みのプロ接客でママを喜ばせてくれました。ステキなゲイ友に恵まれて本当に良かった…。そのまま5人で人気のゲイミックスバーに行って「アタシ、元ディスコクイーンよー」と踊る55歳。
なんかゲイパレードの話とかしたら「行きたい~」と言っていたので、来年の東京パレードに招待してみようかなーと思ってます。

mama.jpg

叶姉妹ご用達なオリエンタルホテルで。タイなのにランチが一人3000円以上しました…。

殺さないで

ところで、競パンカフェに元気をもらいつつ、最近やっぱり「ゲイ・コミュニティ」というものに渦巻く暗いモノが気になってます。
ブログには、(もちろん建設的なものも多いが)イヤなかんじに小賢しい叩きみたいな文章があふれてるし、匿名掲示板の悪口は地域の一般人レベルまでどんどんステージが下りてるらしいし、HIV・薬物・メンヘルにまつわる負の感情がエロ掲示板でも渦巻いておるし、いろいろと不安要素がいっぱいなのですよ。

ネット社会で他人の悪口があふれかえって、しかも保存されてしまってること。これは、こと中途半端に仲間意識のあるゲイ業界では悪影響が多いと思います。

俺様含めて、「人様に伝える以上、悪口言われることも勲章よね」と、(けっこう必死だが)自覚するしかない職人タイプはまだ、周囲の方々の愛などに支えられつつ、なんとか気持ちをやりくりするのも仕事のうちだと思います。
でもそこまで鍛錬できないし、する必要もなかったはずの、普通に飲み屋やハッテン場に行ってるだけの人々が、名指しでボロクソ言われ、それが一般公開保存される世界って、やっぱり恐ろしい。受け手が落ち込めばうつ傾向、怒れば次なる誹謗中傷を生み出すわけで、負の感情の応酬がどんどん人をとり込んでしまうでしょう。


前にも似たようなこと書いたんだけど、悪口は、それを言ってる「自分」を見て、行き過ぎた時には「あんた、今の言いすぎ…」と指摘してくれる友達の前でこそ言ってほしい。それは十分に毒抜きにもなるし、「今日のアタシは悪い子すぎたな、テヘッ」という成長の種にもなる(まあほとんどはストレス解消だけどな!)。
でも、「自分」がそこにない状態で、言い過ぎたらむしろ自分側が嫌われるという友達との駆け引きもなく、ただただ吐き出す悪口というのは、実は、それを吐く自分自身の心を一番蝕むと思うんです。これはいい人ぶってるんじゃなくて、本当に確信してる。
正負の法則的にも(出た美輪様!)、「人を呪わば穴二つ」というありがたいことわざ的にも、一方的に他人を傷つけて済むというそんなオイシイ話なんてないのよ。
この毒が渦巻く世界にいたら、本質が純粋な子ほど、よりそれを吸収してエラいことになるんじゃないかと、本当に切なく思います。もういたるところ穴だらけというか。


そう考えると、宮崎先生(留美子先生ではなく、駿先生のほう)は、「カオナシ」というキャラクターで、ネット社会の弊害的存在をいち早く、あんなものすごいマスメディアの中で警告していたわけで、本当に足元にひれふし爪先をベロンベロンと舐めたいくらいにますます尊敬してしまうのでした。
そして、実は「きれいな水で育てれば、毒なんて発しない」腐海という表現も、つまるところ全く同じこと言ってるわけですね。

王蟲の幼虫を「お願い、殺さないで」と守ったり、「あんたはここにいちゃいけないよ」とカオナシを救ってあげたりする、ナウシカや千尋は、人一人ずつの心に住む夢や希望という光ですよ。ショウを見てくれた方はご存知のように、アタシの中にもすごいナウシカが住んでいます(あれでいいのか)。

心の中の彼女達を完全に殺した時点で、世界は闇に染まる。
早く、毒にまみれ攻撃色に染まった王蟲に、それでもまだ残る良心をかき集めて、ナウシカを甦らせなさい。そして老い先短いオババを号泣させてあげて!


どんなに「助けて」と外に毒を撒き散らしても、思い入れのない他人を個別救済してくれるほど世界は甘くない。奇跡は最終的に自分の中で起こすしかないんですよ。
さあ井戸の水に手を当てて、ウ、ウ、ウォ~!(奇跡違い)

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『風の谷のナウシカ』 DVD絶賛発売中だゾ!
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